綱 子 峠

神奈川県藤野町−山梨県秋山村
1998.2.22

 雪の残る綱子の集落を青根に向けて走る。比較的新しくできたところなのかと思っていたが、庚申塚も多数ある。まるで隠れ里のような雰囲気だ。
 集落の中では進行方向の右側に綱子川が流れている。橋を渡り、左側に川を見て、数メートル先に峠への分岐がある。道標もあるので迷うことはない。写真では積雪が凄いがこの部分だけで、上に登るに従って雪はなくなる。
 分岐から林道を上り、最初のカーブを曲がったところに峠への入口があるので折り返すように登っていく。乗り捨てられたジープが目印。林道をそのまま上ってしまうと行き止まりとなり、体力の消耗が大きい。(あっ、私だ(^^;)
 沢をじわじわ詰め、杉林の中急勾配の九十九折りとなる。道幅狭く、滑落注意。鳥や虫の声は聞こえない。静寂の中、自分の吐く息の音だけが耳につく。
 枯れ沢を横切ると勾配は幾分落ち着いてくる。しかし倒木が多く、よけいな体力を使ってしまう。倒木をクリアする際、手やニッカが樹液でべとべとになってしまった。
 峠直下。終始狭い峠路で足下に注意して登っていたら、前方が明るくなり、稜線の窪みがはっきり見えてきた。あと少しだ。
 綱子峠。緩やかな稜線のたわみに人工的に窪みを付けたような感じ。気持ちのいい峠だ。遙か下に安寺沢の集落が見える。煙草を薫らせながら30分の大休止。思えば足を怪我してから初めての本格的な峠行。また峠に通えるようになって本当に良かった。
 安寺沢への下りはひどかった。道は今まで以上に狭く、崩落箇所が多数ある。藪もうるさく倒木も多い。
 何とかクリアして写真の場所に出た。もはや道なのかただの傾斜地なのかわからない。何とか前進しようとしても落ち葉の上に被さった雪で滑り、極めて危険。かなり下ってしまったが、涙を飲んで峠まで引き返した。

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