南 中 峠

神奈川県逗子市桜山
2001.5.4

周 辺 図 へ


 長柄近辺に車をデポ。川久保交差点を南に曲がり、森戸川に沿って住宅街の中を走る。黄金橋手前で舗装が途切れ、程なく写真の車止めが現れる。車やバイクは無理だが、自転車はなんとかOK。林道内では地元の人の物らしい自転車を何台か見た。
 大山林道をゆっくりと森戸川沿いに走る。道幅は狭いが勾配は緩やかで、道もよく締まっていて走りやすい。バードウォッチングをしている人達と挨拶を交わしながら進む。鳥のさえずりも耳に優しい。いいところだ。
 突如現れた建造物。これは建設中の「三浦半島中央道路」の橋だ。いきなり現実に戻されてしまったような感じで興醒めしてしまった。今にこの道を多くの車が通り過ぎていくことだろう。鳥たちの生活環境を壊すほどのレベルにはならないことを願おう。
 急に明るい場所に出る。堰堤を過ぎると川縁に降りられるところがあったので小休止。川の水は澄みきっていてとてもきれいだ。顔と手を洗って、生き返った気分になる。
 堰堤から少し進むと、川は中ノ沢と南ノ沢の二つに分かれ、そして林道終点となる。終点には長い丸木ベンチが二つ置かれていた。ここから道は3方向に分かれる。一番手前の道は中ノ沢沿いに二子山を目指す道だ。これには道標がある。そしてベンチを越え、山に登る道と川に降りる道があるが、ここは川に降りる道を選ぶのが正解。どちらも全く道標がないので注意が必要。
 南ノ沢沿いに峠路を進む。大山林道と同じように勾配は緩いのだが、藪が激しく、道の崩壊箇所も多い。殆ど通る人がいないせいか廃道のようだ。久々に歯ごたえがある「担ぎ」の峠だ。
 この峠路では広い沢を何度も渡る。道を見失ったと思ったら、近くの沢を渡るとだいたい正解の道が見えてくる。大雨の後だったせいもあるが、沢はどれも流れが速く、深かった。これだけ多くの沢の渡渉は八十里越以来かもしれない。
 苦労しながら峠路を進んでいくと、最初の分岐点に到達する。ここを直進すれば辻の神峠、左に曲がれば南中峠だ。左に曲がると路は沢の中に消え、暫くは沢登りとなる。それが2箇所。再び路が現れるが、土質は粘土質なのかよく滑る。そのうち両手を使わなければ登れない程の勾配となり、自転車を肩に回してハアハアゼイゼイと登っていく。
 きつい峠路をよっこらしょと登りきると、山を二つにきれいに分けた南中峠に着いた。肩から自転車を降ろし、トップチューブにもたれて息を整えた後、地べたに腰を下ろし、ボトルの水をグビグビ飲んで大休止。この峠、南ノ沢と中ノ沢を分ける中尾根を乗っ越す峠なので南中峠というそうだ。地元の人の話では昔は馬も越えたそうだが、今ではもう信じられない。人気のある登山コースでもなく、静かに消え去る運命の峠なのかもしれない。
 この後北側には降りず、来た路を分岐点まで戻って辻の神峠を目指す。しかし、より路の崩壊はひどく、凄まじい藪のため、今回は引き返すことにした。冬が来る前にもう一度挑戦してみたい。

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