奈 良 駄 峠

茨城県岩瀬町−栃木県茂木町
2003.2.26

周 辺 図 へ


 早朝の岩瀬町山口地内に車をデポし、県道289号線を東に走る。ずいぶん暖かくなってきたとはいえ朝はまだ寒い。ヤッケ、手袋、耳あてを着用した冬装備だ。
 農村改善センター手前の三叉路を左に曲がり、峠路にはいる。土砂運搬のトラックが通行するせいか道幅は広く、勾配も緩やかだ。アウター・ローでゆっくりと上っていく。
 林道中盤頃から削り取られた山が視界に広がり不快だったが、終盤になってくると峠路全体が土砂に覆われ、ブルトーザーのキャタピラで踏まれたズタボロの道になってしまった。押すことも出来ず自転車を担ぐが、路面はグチャグチャでくるぶしまで土砂に埋まり、なかなか前進できない。歴史ある峠路も商売の前には霞んでしまうのか....。情けないというかなんというか....。
 ズタボロ道の終点が林道終点だった。岩に腰掛けて登山靴の底に詰まった泥を取り除く。まるでどらえもんの足のようになってしまっていた。
 気を取り直して再出発、雪の山路を進んでいくと今度は道路が陥没している。深さは2メートル強あり、その下には沢が流れている。降りたら這い上がることは出来そうにない。仕方なく沢の上流に向けて藪漕ぎする。数分で両岸が狭まっている突破点を見つけてクリアし、再び峠路に戻る
 陥没地点を過ぎた後、ほんの短い間だが右側に石壁が出現する。苔生しておりかなりの年代物と思われる。いつごろ整備されたものかはわからないが、旅人たちで賑わった時代もきっとあったんだろうね。
 峠に向かう山路はとても暖かい雰囲気。結構藪も深いが道幅は以外と広く、勾配も緩やかだ。
 ほどなく峠に到着、と同時に思わず息を飲んだ。絵に描いたような見事な切通し。こんなに美しくV字型に切れ上がった美しい峠を見るのは久しぶりだ。時間を忘れて見入ってしまった。予想外の発見、だからパスハンは止められない(^^)
 峠の手前、岩瀬町側はちょっとした広場になっている。切通しがはっきり見える場所にあぐらをかき、ファイヤーガードで沸かしたコーヒーで乾杯する。来て良かった。
 写真右側の階段は仏頂山につながっている。「関東ふれあいの路」の石碑はあるが、残念ながら峠の碑はない。
 峠を下る、と、突然乗り捨てられた自動車があった。シートなどの内装やタイヤは全て取り外されている。こんな所に捨てやがって!というより、どうやってここまで持ってきたんだ?
 北面なので峠路にはまだ雪が残ってる。パリパリと砕きながら下っていく。ブレーキも効きにくくなっているので慎重に下らなくてはいけないのだが、これがまたなかなか面白い。つい調子に乗っているうちにひっくり返ってしまった。(^^;
 山路から林道に出たところで馬頭観音を見つけた。自転車を降り手を合わせ、無事に峠を越えられたことを感謝した。
 小貫側に下ってきて、最初に遭遇した民家。うーん、なかなかいい雰囲気。もうすぐこの田圃も緑で一杯になるんだろうな。

目次に戻る