横 沢 入 の 峠

− いつまでも残したい東京の「里」 −

東京都あきる野市横沢−三内
1999.5.9

 自然のままの「山」を見たり触れることは、実はそんなに難しいことではありません。しかし開発されていない「素のままの里」を見ることは、今では大変難しくなってきました。横沢入は「東京最後の里」といってもいいでしょう。しかし現在ここで宅地開発計画が進んでいるそうです。もし我々がここを失ったら、もう二度と東京都内で「里」を見付けることは不可能でしょう。
 またここを訪れてみたい。この風景を子供達に見せたい...。素直な気持ちでそう思いました。

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 武蔵増戸の駅から武蔵五日市駅に向かって五日市線に沿って走る。立派な造りの大悲願寺の手前を北に折れ、横沢入に入る。
 「ようこそ 横沢入へ 守って下さい私たちの家を(トンボより)」と書かれた湿地帯の中の看板が私を出迎えてくれた。
 シャリシャリとタイヤが土を噛む音の他に、ありとあらゆる虫の音が聞こえる。風も生き物みたいだ。この時期に路の真ん中でトンボが羽を休めている。
 私がいつも行く峠の風景とは少し違う。でもとても懐かしい気持ちがする。こんなに”素”のままの里の風景に出会うなんて。
 クネクネのカーブを幾つか曲がっていくと、周りの風景はいつのまにか「山の中」となっていた。町が近いのに山深い雰囲気が漂っている。
 峠自体にはあまり特徴はない。勾配は少々きつめ、路面は荒れている。しばらく休んだ後、下る。本当に山深い林道のようだ。楽しい。しばらく下って喧噪の秋川街道に「いきなり」合流する。このギャップがまた面白い。
 

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