関 川 峠


 標高617メートルの大畑山と1020メートルの摩耶山の鞍部を越える峠である。麓の関川の集落はまさに仙境と呼ぶにふさわしく、冬は全くの「陸の孤島」になるということだ。まず西に向かう国道345号線と南に向かう雷峠越えの路は雪で通行止めになり、残った北に向かう関川峠越えの路も雪で通れないため、雪上車を使って越沢まで行き、そこからやっとバスに乗れるということである。その苦労たるや想像するに余りある。
 峠は切り通しになっており、乗っ越し型である。道程は短いが勾配も急であり、峠らしい峠と言える。
 最近この峠の下にトンネルが開通し、冬でも通行できるようになった。トンネル開通によってまた自然が失われて行くなどとゆめゆめ思うなかれ。都市部に住む我々には余りピンとこないことだが、山あいの村に住む人々にとっては道が広くなり、舗装されることによって通り易くなるということは生活に直結する切実なことなのである。

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