狐 越


 明治時代まで、山形から白鷹に抜ける道は3つあった。中越街道、簗沢街道、狐越街道である。一番栄えたのは狐越え街道なのであるが、近年中越街道沿いに「県民の森自然公園」ができたので、こちらのほうが主要道として整備されてしまったため、狐越の道はすっかり寂れてしまった。
 大平スキー場の駐車場に車をデポして走る。道端には馬頭観音の碑、不動明王などがあり、古くからの峠道を思わせる。最後の集落である嶽原を過ぎると未舗装になるのだが、周りは田園風景で、道は直線で巻きがなく、電柱がどこまでもずっと続いていて、なんだか町外れの峠道といった雰囲気である。結構標高もあるのだが、高原の中を走っているのでそんな感じがしない。
 峠は山の鞍部をヨイショッと乗っ越しており、白鷹側の峠路は完全に雪で閉ざされていた。

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