雷 峠


 関川の集落の中にある僻地保育所の脇に車をデポしてはしる。庄内や最上地方の峠には戊辰戦争にまつわる悲話のあるところが多い。ここ、雷峠の麓の関川もその一つで、集落内の薬師神社には「戊辰戦争激戦の地」の碑と、慰霊碑があった。
 鼡ヶ関川に架かる新関川橋を越えて峠路にはいる。路は急勾配だが、きれいに舗装されてあり、感じがいい。田圃の中を通りすぎるときのこの栽培地が道の左側に広がる。どうやら椎茸のようだ。それを過ぎると峠に着く。あっという間だった。
 峠は広場になっており、立派な峠の碑がある。展望は余り効かないのだが、ベンチもあるのでちょっと一服、というのにはいいかもしれない。
 峠を下ったところにある雷の集落は新潟県のどん詰まりにあるのだが、絵に書いたようなのどかな山村であった。稲穂が黄金の波のように揺らめき、思わず自転車から降りてしばらく眺めていた。

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