船 坂 峠


 米沢市街から県道を通って南に進む。船坂峠の上りに近づくと、右側に笹野民芸館の巨大なお鷹ポッポが出迎えてくれる。米沢南部、船坂峠の麓の笹野地区は、笹野一刀彫の里として全国的に有名な場所である。この民芸館には一度行ってみたが、楽しい民芸品が沢山展示してあるので、興味の有る人は見てみるといいだろう。
 巨大なお鷹ポッポからもうしばらく南に行くと広いチェーン装着所があり、ここでデポする。市街地からそう遠くない所なので、里や田畑には雪が少ないが、遥かに見える飯豊連峰は勿論真っ白である。
 峠路は道幅も広く、全舗装であるが、勾配はきつく、最初から九十九折の連続となる。早くから立ち漕ぎになり、吐く息も荒れてくるが、空気が冷たいので意外と辛くない。時々後ろを振り向いて、段々と広く見えてくる米沢市街地の景色を楽しむ。上り坂の途中で「船坂峠」の看板に出くわすが、道はまだまだ上っている。今の道が新道で、ここが昔の峠だったのか? また、峠道の途中で、船坂神社や子育て地蔵尊等があり、これからも昔からの峠路であることがわかる。一昨年越えた檜原峠、綱木峠とこの峠をつなげた路が、江戸時代の主要道だったのである。
 峠は山をぐるりと巻いており、その両側はコンクリートで固められた切り通しとなっていた。綱木側への下りは、ほんの数十メートルで終わる片峠であり、一度下り切った後再び上り直し、デポ地に戻った。

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