大 頭 森 峠


 「おしんの故郷」大井沢で車を降り、終始緩い勾配で走りやすい地蔵峠林道を上り、地蔵峠に30分程で着く。峠は三叉路になっていて、南に曲がれば古寺、ブナ峠を経て木川に抜けることができる。東に直進する路は田ノ沢林道と名を変え、大頭森峠を経て左沢に抜ける。今回は直進して大頭森峠を目指した。
 一緒に走るはずだった奥さまの妊娠が判明した為、この日は会社の後輩の能登君と走る事になった。林道の峠越えは初めてということだったが、なかなかどうして、若さにまかせて力ずくで走る様は見ていてうらやましい。常にギアをトップにとり、凄い形相で走る姿は見ているだけでも疲れるが、こちらも気合いが入る。
 さて、峠路は先程の地蔵峠林道の延長といった感じで、勾配も緩く、バラスも程々で走り易い。しかも渓谷ではなく、山の斜面を走るを走る路なので、朝日連峰の姿が素晴らしくよく見える。地蔵峠も眼下に小さく見える。これでガスっていなければ最高である。2回目の休憩をとった後から、勾配は徐々に急になってくる。能登君との差がだいぶつき始め、明るい山の斜面の路から深い森の中に入っていく感じになったと思ったら、そこが峠であった。
 峠は東側が展望広場になっていて、しゃれたトイレとベンチがあった。ガスであまり展望が効かなかったのが残念である。ここから片道20分ほど歩いて大頭森山の頂上に立てば、朝日連峰の主脈がほとんど一望できるそうであるが、この天気なので今日はやめにした。
 峠の下りは深い樹林地帯の中を落ちていく路だ。しかし急勾配でバラスも多く、かなり手を焼いてしまった。5キロほど下って新道と合流し、快適な舗装路を左沢の街へと下りていった。
 この路は逆コースで走ってみてもかなり楽しめる路だと思う。左沢から峠まではかなりてこずると思うが、苦労して峠に立った時、目の前にそびえる朝日連峰の雄姿は、サイクリストの心に強い感動を与えるだろう。

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