犬 越 路

神奈川県津久井町−山北町
1999.7.20

 「西丹沢には、武田信玄に関する伝説がいくつもありますが、その信玄が小田原城を攻めたときイヌを先頭にここを越えたとも、またそれが地名の起こりだともいわれています。
 それに、西丹沢のおもな尾根筋では樹林ばかりなのに、ここだけが明るい草地だというのも、この峠をいっそう特色づけています。」
(峠の案内板より)

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 日陰沢橋手前に車をデポ。久しぶりのオンロードパスハンなので、ペースが上がりすぎないように注意しながら神ノ川沿いの緩やかな勾配の路をのんびり走る。あちこちに滝があり、目に楽しい。天気はあいにくの霧雨状態だが、身体のオーバーヒートを押さえてくれるので、これもまたよし。
 実はこの道路、登山地図などでは「一般車両通行止」になっている。気になって事前に津久井町役場に問い合わせてみたら、自転車は通行可能とのことだった。
 日陰沢橋−広河原間の岩場にはオニユリが数多く自生しており、強烈な匂いを発している。
 どんどん神ノ川を詰め、最深部の広河原に到着。ここまでで舗装、未舗装半々くらい。勾配は概ね緩やか。ここは地名の通り確かに広い河原だが、人の手が入りすぎていてかなり痛々しい景色だ。
 休んでいるうちに霧雨から小雨になってきた。先を急ごう。
 広河原からの巻き返しの路は、最初はきつい勾配だが中盤以降はフラットに近くなり、知らないうちにじわじわと高度を稼いでいくような感じ。ほとんど未舗装路だが状態がいいのでぐんぐん進む。これで天気が良ければ最高なんだけど....。
 突然舗装路に変わり、そのまま犬越路隧道に到着。本格的に雨が降り始め、服はもうぐちゃぐちゃ。隧道入り口にて小休止。展望は...晴れていればきっと素晴らしいと思う....。
 さて、予定ではこのまま隧道を抜け、山北町側から旧道を越え、デポ地に戻ろうと思っていた。しかし折りからの雨と、隧道のあまりの気味の悪さ(1.本当に真っ暗である。2.しかも長い。3.多分風の音だと思うが、トンネル内部から怪獣のいびきのような音がする。4.私は元々トンネルが苦手だ。)により、予定を変更してエスケープルートから旧峠を目指すことにした。
 隧道入口の右側に延びているエスケープルートを進む。あまり踏まれていないせいか危険個所が多い。中でも鉄砲水でもあったかのように、登山道はおろか周辺の草木、土、岩まできれいに一直線にえぐり取られている箇所がある。踏み跡も薄く、余程気をつけていないとそのまま下まで滑落してしまう。要注意!
 苦労して正規の登山道に合流。ここから先、危険個所はほとんどないが、勾配がきつくなる。右肩に自転車を担ぎ、久々に心臓をバクンバクン鳴らしながら峠を目指す。
 土砂降りの雨の中、峠に到着。なかなか味のある碑だ。
 避難小屋から峠全景を撮影。開放感のある明るい峠だ(と思う)。土砂降りでほとんど峠の観察ができなかったことが残念。
 お世話になった避難小屋。無人だがとても清潔。お茶を沸かしたり着替えたりして小1時間ほどいたが一向に雨は止まず、登山道を日陰沢橋まで下る案を断念。林道経由でデポ地に引き返した。

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