山 ノ 神 峠

神奈川県厚木市
2001.6.23

周 辺 図 へ


 広沢寺温泉「玉翠楼」の前にある、登山者用駐車場に車をデポ。まだ朝早いせいか、車は私の1台だけ。念入りに準備運動をしてから走り出す。写真は大沢の集落。とても山深い雰囲気だ。
 路傍の双対道祖神。秩父では滅多に見ることはなかったが、丹沢ではよく目にする。「ムラ」の観念の違いだろうか。でもその微笑ましい姿は、疲れているときに見るとほっとする。自転車から降り、静かに手を合わせてから先に進む。
 七沢弁天の森キャンプ場に向かう道との分岐点を過ぎると道幅は細くなり、勾配はかなりきつくなる。おまけに現在の隧道の下に新トンネルを造っているようで、この細い道にダンプカーやらミキサー車やらがひっきりなしに通り、危なくて仕方がない。ということで、押すことにした。^^;
 工事現場との分岐を分け、さらにきつくなった道をひーひーいいながら押し上げ、山ノ神隧道に到着。ここからの展望は全くきかない。隧道の中は全く照明もなく、暗闇からピチャーン、ピチャーンと水が滴り落ちる音が聞こえる。旧峠を越え、この隧道を通って周回するつもりだったが、あまりの気味の悪さに旧峠はピストンで行こうと決めた。
 隧道手前、左側にある広場。この広場の奥から旧峠に向かう峠路が延びている。既に車が2台止まっていて、中央の車のおじさんはトランクから出したミニサイクルに跨り、舗装路を下っていった。「バスを使って一周してきます」と言っていたが谷太郎林道の先は担ぐつもりなのだろうか....。凄い。
 さて、旧道はいきなり鎖場から始まった。最近雨が降り続いていたので足場がつるつる滑る上、露岩の急登もあり、かなり手強い。自転車を背中に回し、両手両足で上っていく。丹沢の峠路は総じてきついものが多い。生活のために造られた、と言うよりは、信仰のため、修験のために造られた、という感じがする。
 久しぶりの峠行であったことを差し引いてもかなりきつい道だった。やっとのことで峠に到着。地べたに胡座をかき、ボトルの水を飲み干す。あーっ、生き返る。峠は尾根道との十字路となっており、意外と広い。残念ながら峠名を示した案内板などはなかった。 この峠、多分、大山への参詣路として開かれたのであろう。
 峠の北西、峠路とも尾根道とも少し離れたところに、峠名の由来となった山神の祠と石神が立っていた。祠の横には「當村 氏子中」と書かれてあった。當村とは「七沢」のことか、それとも今ではもう跡形もないが、かつては大山参りの人達で賑わった「不動尻」にあったと思われる集落のことだろうか。

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