蓑 毛 越

神奈川県秦野市−伊勢原市
2002.10.29

周 辺 図 へ


 今年度から私の会社で始まったメモリアル休暇。一年で一回、自分を含めた家族の誕生日か結婚記念日のどれか一日休める制度を利用して、贅沢にも平日にパスハンに行ってきた。娘よ、ありがとう!
 蓑毛バス停付近に車をデポ。秋装備で誰も通らない浅間林道を上る。最初は舗装路だったが、すぐに地道となる。良く締まっていて走りやすい。タイヤと路面が擦れ合う音が心地いい。
 林道を上り始めて直ぐにある「大山・下社→」の指導標に従い、登山道にはいる。この先「蓑毛越」と書かれた標識はない。「下社」と書かれた標識に沿って上っていく。その昔大山詣で賑わっていただけあり、道は良く整備されている。しかし担ぎのパスハンは本当に久しぶりだったので、顎が出てしまった。
 何度か林道を横切り、峠まで直線的に上っていく。階段の段差も徐々に高くなっていき、運動不足の膝にボディブローのようにきいてくる。堪らず階段に座り込み、小休止。心臓がバクバクし、きついはずなのだが顔に優しく当たる冷たい風の心地よさに思わず笑みがこぼれる。そうそう、この感触なんだよ。久しぶりだな。
 黙々と登っていると正面になにやら石碑が見え、大山と蓑毛越との分岐点に到着。ここまで来れば峠まではあと少し。ふう、やれやれと小休止。石碑は「新榮講中」の百回登山記念碑だった。さすがに信仰の山、こんな石碑もあるんだね。
 分岐から峠までの路は広くなだらかとなる。山側には苔むした石壁が続き、その昔は多くの人々に利用されていたことが偲ばれる。自転車を肩から降ろし、ステムの頭を片手で掴んで往時を想像しながらゆっくりと登っていく。
 峠に到着。指導標に自転車を立てかけてまずは記念写真。残念ながら「蓑毛越」と書かれたものを見つけることは出来なかった。この峠は大山と浅間山との鞍部で、大山の南尾根で一番北に位置している。江戸期は大山講が盛んで、この蓑毛越は大変な賑わいを見せたという。今は昔、だ。
 峠には二組のテーブルとベンチが置いてある。テーブルでコーヒーを沸かし、ベンチに仰向けに寝る。真上には青い空。昔から変わっていないのは、この空の色だけか....。
 峠全景。大山方向から写す。右側に延びる道は蓑毛に通じ、左側に延びる道は阿夫利神社下社に至る。そして中央は尾根を真っ直ぐ南に下る道。阿夫利神社は過去訪れたことがあるので、中央の尾根道を通り、不動越を目指すことにした。

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