赤 岩 峠

埼玉県大滝村−群馬県上野村
2000.4.1
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 赤岩峠の群馬側は非常に危険な状態です。この峠に行かれるときは埼玉側のピストン行程にし、群馬側には足を踏み入れないことを強くお勧めします。

周辺図はちょっと待ってて


 早朝、粉雪の中を走る。ここは赤岩峠南側入り口の小倉沢。日窒鉱業の城下町だ。最盛期には鉱山関係者2000人もの人達がここに住み、賑わっていたそうだが、今では廃屋も目立ち、寂しい光景が広がっている。
 写真右側の赤い屋根の建物が公民館。この前の道を通って社宅群の中を抜け、突き当たりを右に曲がっていく。
 岩壁をよいしょと担ぎ上げたところに石の道標がある(自転車を立てかけてあるところ)。「右群馬県上野村ニ至ル 柳瀬鉱業所」と書かれてある。ここが赤岩峠の入り口だ。柳瀬鉱業所とは日窒鉱業が買収する前の秩父鉱山の所有者である。日窒鉱業による買収は昭和12年のことだから、この道標は60年以上前に書かれたものだ。
 峠道は最初、植林されたばかり?の幼いヒノキ林の中の直登だ。勾配はかなりきついが周りが伐採地であるため、見晴らしはよい。常に眼前に特異な形をした赤岩岳を見ながら上る。その左側の鞍部が峠だから、最初の段階から峠の位置を確認しながら上ることができるわけだ。
 振り返る度に小倉沢の街並みがどんどん小さくなっていく。まるで箱庭のようだ。よく見ると向こう側の山の中腹にまで建物が建ち、多分廃坑になったと思われる鉱道跡が見える。
 ようやく尾根にとりつくと、勾配もフラットになり、穏やかな道となる。落ち葉を踏みしめながらのんびりと進む。栗のいががたくさん落ちていたので、栗の木が多いようだ。
 峠直下から針葉樹林の中、再び急勾配の九十九折れとなる。この部分、廃道なのではないかと思われるほど道形が薄い。コースを踏み外さないよう注意しながら心臓をバクンバクン鳴らし、ワンピッチで上っていく。
 峠に到着。まずは地べたに腰を下ろして息を整える。天気のせいもあるだろうが、想像していたより明るい峠だ。峠の看板が二つと石の祠があり、祠は小倉沢の日窒鉱山の方向を向いていた。上野村周辺の人達が鉱山通いにこの峠を利用していたことがよくわかる。峠の南側、つまり埼玉側はヒノキに遮られて展望が全く利かないが、北側、つまり群馬側は雑木林なので、今のうちは展望がよく利く。しばし西上州の景色を楽しんだ。
 二つある看板のうちの一つ。赤く錆びた鉄板の上に書かれた「赤岩峠」の白い文字。なかなか味わいがある。ちょっと気になる存在だったので写真に残した。
 峠の北西に聳える大ナゲシの雄姿。

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